学名:Citrus bergamia
分類:ミカン科ミカン属
古の香水の原料
ベルガモットは地中海沿岸で採れる香り高い柑橘です。その果皮や果皮に含まれるオイルは、アーティグレイティーの香りづけや、様々な香水に用いられます。かのナポレオンも愛用した現代の香水の前身 “ケルン水”(=オーデコロン=素晴らしい水)にもベルガモットはキー素材として用いられていたといいます。
ベルガモットの香り
柑橘とはいうものの、香り成分の組成としてはラベンダーにも類似しており、キレとリラックス感が同居し、なおかつ酸味を連想する香りが特徴的です。
ほとんどの柑橘に80%前後の割合で含まれる’リモネン’という成分が、ベルガモットでは約30%しか含まれていません。残りはラベンダーと同じく、リナロールと酢酸リナリルが約半分ずつを占めています。
ベルガモットを使用したJOUFUKUの作品
Eau de Cologne
Eau de Cologne (7月11日発売予定) | JOUFUKU Olfactory works
Fougère 桜
『Fougère 桜』は桜葉の甘いクマリン香に着目し、香水のフゼア調を表現したビールですが、フゼア調においてクマリンと同じく重要なのがキレのあるトップノート。本作ではベルガモットとラベンダーを併用することで、シャープでありながらも裾野が甘さへと広がる調和のある香りを目指しました。
Earl Grey Chocolate
『Earl Grey Chocolate』はベルガモットを使用したチョコレートビールで、果実やハーブ、茶葉を取り入れた創作チョコレートのようなビールを目指しました。
上述の通りベルガモットの主な産地はイタリアなどの地中海沿岸諸国ですが、本作で使用したベルガモットは香川県小豆島産。収穫時期は12月で、ちょうどバレンタイン向けビールを製造するのによい時期です。
日本独特の文化であるバレンタインデーと、国産の取れたてベルガモット。面白い巡り合わせだと思います。